上下顎歯槽骨後退の効果とは！

上下顎歯槽骨後退の手術は、いわゆる出っ歯で悩んでいる人の悩みを解消するのに効果があります。
上下顎歯槽骨後退の手術では、まず上側歯槽骨切りの手術で前歯を後ろに下げます。
上の前歯の歯茎の部分の骨を切って上側の歯の列を後ろに下げることによって出っ歯の症状を治療するのですが、上の歯だけが突き出ている出っ歯は少なく、ほとんどの場合は上の歯と下の歯の両方が前に傾いている形をしています。
そのときは上側歯槽骨切りの手術を受けただけでは、いわゆる受け口の状態になってしまうので下側歯槽骨切りの手術も同時に行う必要があります。
上の歯の傾きと下の歯の傾きを同時に後に引き下げるため、セットバック手術とも呼ばれています。
上の歯の傾きと下の歯の傾きを同時に治療することによって、後に引き下げる幅に上の歯と下の歯で、それぞれ調整をしたり、横方向にずれているのを調整することができるため、手術による治療の効果を上げることができます。

全体のバランスが重要

上下顎歯槽骨後退の手術は歯を抜いて、できた隙間を歯列矯正によって前歯の傾きを矯正する方法に似ているのですが、手術により得られる効果は違うものになります。
歯を抜いて隙間を歯列矯正によって内側に傾けると、横顔の輪郭に対して歯が並行となってしまい、バランスは非常に悪くなります。
上下顎歯槽骨後退の手術では、上の歯茎の骨と下の歯茎の骨の前歯が生えている部分を後の方にずらして歯を抜いた後にできた隙間を埋めるために、横顔の輪郭に対して歯が生えている角度は手術を受ける前と変わりが無いためナチュラルな口元に仕上がります。
上下顎歯槽骨後退の手術は上あごのことだけでなく、おでこから鼻、口元、あごの先までのといった横顔のフェイスラインを考えてデザインしていきます。
場合によっては上の歯を後ろに下げるだけでも充分な場合もありますし、下の歯も同時に後ろに下げる必要があるのか、鼻とバランスがとれているかどうかなどについてデザインして手術を行います。